延滞の末路は手元に残る多額の借金のみ

手元に残るのは多額の借金のみ・・・そんな悲惨な延滞の結末

ローン、住宅ローンに限定して言えば、2か月間延滞が続くと、住宅金融支援機構や銀行などの金融機関から、「代位弁済手続き開始の予告」という通知が届きます。内容は、貴殿は現在組まれている住宅ローンの返済を2か月間、滞納しています。この状態で返済を滞納し続け、3か月目になると、銀行はその保証会社から一括返済を受けるための手続きを行います。保証会社は貴殿のマイホームを競売に掛け、銀行に返済します。競売に掛けられるのを不服とするならば、融資額を全額一括返済して下さい、と言うものです。

3か月目に入っても延滞を継続している場合は、「代位弁済手続き開始」という通知が送付されて来ます。内容は、銀行から請求を受け、貴殿の住宅ローンを一括返済しました。従って、当方に利息を上乗せしてローンを速やかに、一括で返済して下さい。返済が行われない場合は、貴殿の住宅を競売物件とします、と言う、いわば最後通告と言える通知内容です。

競売物件となると言う事は、入居者の意思に関わらず、物件が売り物件として市場に出されると言う事です。競売は裁判所が強制的に執行する手続きであり、その売却額は、債権者(銀行などの金融機関)に収められます。ローンを延滞した人の手元に残る金額はゼロです。

競売物件の売却額は、通常、物件の当初の購入金額の3割程度に過ぎません。ですから、購入金額の7割強が、債務者(ローンを組んだ人)に借金として残る事になります。競売物件落札後に、債権者から残債務(借金)に関する請求が届きます。この請求に対応しない場合、給与の差し押え、保証人の不動産差し押えなどの法的処置を講じられる事になります。

債務者が背負う事になった借金(残債務)は、分割払いは出来ません。あくまでも、一括払いが要求されます。この様に、ローンの返済はわずか3か月の延滞で、物件が競売にかけられ、債務者には多額の借金だけが残ると言う「悲惨な」状況となるのです。

では、ローンを3か月間延滞した場合、どのようにすれば良いのでしょうか。唯一残された路は、物件の任意売却です。物件を市場相場の価格で売却する事で、背負う事になる借金は、物件を競売にかけられる場合よりは、少なくなります。しかし、手元に残るのは飽く迄、借金のみである事には変わりはありません。

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